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2016年2月18日木曜日

ダブルウーファーの設計(2)

ネットで得られる情報として、いくつかのメーカーの設計方針をまとめると、以下のとおりです。



1)フォステクスG2000a(76.5万円/台)4wayバスレフ

エンクロージャーは、天然木の響きを重視しバッフルには剛性の高い18mm厚ブナ合板に楠・ユーカリ 合板15mmを貼り合わせ33mm厚としています。

天・底・側板には豊かな響きと剛性を高める目的で、9mm厚の板をあえて張り合わせ再合板化した27mm厚のパーチクルボードを使用。裏板には18mm厚のMDFを配し強度分布を最適化し、ナチュラルでクリアーな響きを持たしています。317【W】×1,174(H)×360(D)。60kg。


2)フォステクスCW250B(10万円/台)サブウーファー

超低域を正確に再生するためのキャビネットの基本設計は、剛性を確保した密閉型で、共振を分散する構造を取ることです。

CW250Bは豊かな音場感と深く沈み込む低音を実現するために、バッフル板には2種類の特性の異なる材料、18㎜CE合板(楠木/ユー カリ合板)と15㎜MDFを再合板して剛性と損失を両立。

その他は共振を分散し付帯音が少ないMDF(18mm)を使用しています。340(W)×360(H)×398(D)。19kg。


3)JBLDD66000(280万円/台)拡張型2wayバスレフ

キャビネットの外側を構成する平面パネルは25mm厚のMDF製。

また、曲面パネルは厚みの異なる2枚のMDFパネルによって構成され非常に高い硬度を備えています。曲面を多用することでキャビネット剛性を高めると共に内部定在波の発生を抑えています。

 ウーファーバッフルは2枚のMDF張り合わせ、45mmの厚さを持つ。965(W)×1,109(H)×469(D)。 137kg。


4)TAD-CR1(194万円/台)2wayバスレフ

異素材の組合せによるラミネート構造材をたくみに使用し、横隔壁を骨格にすると共に、周囲を強固なパネルにすることで、全体の強度を引き上げました。

フレーム構造とモノコック構造のメリットを活かし、静的・動的強度を上げつつ制振効果を最大限に高めます。

エンクロージャーは厚さ21mmの樺合板を骨組みとして強固な枠組みを構成し、高周波加熱プレス成型した側板とCNC加工合板を張り合わせて形成されています。

エンクロージャー底部には厚さ27.5mmアルミ無垢材を使用。337(W)×440(H)×627(D)。45kg。


以上の各社の設計で共通しているのは、JBLを除いた国内2社は音の透過性と、箱の強度を考えて、それぞれに合う板を張り合わせていることです。




色々と考えた末、私はスーパービバホーム長津田で入手できる以下の材料で作ることにします。


①フレーム
30mm×30mmのラワン材  約17mを使用し、これだけでおおよそ10kg

②側板、天板、底板、バッフルともに18mm厚メルクシパイン集成材と、15mm厚MDFを張り合わせて作る。



なおこれに使う、ウーファーは手持ちのバックロードホーンからFW305を2台流用する。

FW305はfc=25hzであり、200リッターバスレフで簡易設計をすると、多分20hz程度までー4db程度に入ると、自動設計では出てきた。




手書きで見にくくて恐縮ですが、

内部のフレーム構成図と、フレーム長と本数を以下の写真ー1に、






構造図を写真ー2に、






集成材、MDFの板取図を写真ー3に示します。




まだ、発注前ですが、もう一度図面をチェックします。  2枚の板の張り合わせをどうすべきか、フレームと板がしっかりと密着できるかなど、未知の世界で、事前に考えてみます。



2016年2月7日日曜日

ダブルウーファーの設計(1)

既に、中高音用ウッドホーンの製作を2013年に、中低音用ホーンの製作を2015年に終えたので、これに使用する為の、低音用ダブルウーファの設計を始めています。

現在の中低音ホーンは、
①ホーンのカットオフ周波数が70HZなので、70~100HZより上の帯域で使用可能。
②ドライバーは、YL75000で、可能周波数が70~1000HZと、ドライバーの裏の銘板に示されている。

中高音ホーンは、
②ホーンのカットオフ周波数は290hzですが、現在は300hz以上で使用するのが聴感上よさそうで2-3年使用。
③ドライバーばドイツBMS社のBMS4592NDで、同軸型に2個の振動版があり、中音用が200~6.3khz、高音用がそれ以上22khzまで再生可能としている。


今までは、長岡鉄男さんの1970年代の本を探して作成した、30cmバックロードホーンで300hz以下を鳴らしていたが、100hz以下専用のユニットを考えたとき、このバックロードホーンの特性は、70hz以上はまあまあ出せえるが、それ以下がストーンと落ちているので、バスレフ型ユニットで、低域を少し補償しながら、最後はブーストをかけて、できれば40hz以上はー5db以内にしたい。

現在使用中の、フォステクスFW305(30cm)2本(ステレオR,L)を、3Dで使用するダブルウーファーにしてみようと考えた。

当初は、JBL、Peavyの38cmあるいは、46cmも考えたが、Facebookのオーディオマニアで色々な人の意見を聞くと、これらはかなり大音量で常時聞いていないと、f0が上昇してしまって、低音が出にくくなるそうだ。

そこで、使いやすいFW305をそのまま使用する気になった。

ステレオ用ではなく、3Dなら現在の中低音ホーンの間のスペースに1個作れるので、幅500mm超、奥行600mm超が可能。  高さは通常の板が1830×910mmなので、内空間の高さを900mmまで可能。  この場合の内容量は200リットル以上確保できるので、バスレフの専用サイトで計算すると、30hz程度まで見た目フラットになりそうです。

http://www.asahi-net.or.jp/~ab6s-med/NORTH/SP/bassreff_canvas.htm


この寸法で、

①どういう板厚とするか?
②材質は何を選択するか?
③構造と、何部の吸音をどうするか?

など決めてゆくのですが、参考とする情報をいくつか集めています。

一つは、スピーカーメーカーの資料で、日本では、FOSTEX、TAD、ヤマハ、SONY、三菱、日立など、海外ではJBL、Monitor Audio、DALIなどを見ましたが、一部はすでに製造中止のため、またノウハウとして公開部分が限定的なために、全ては分かりませんが、おおよそのところは分かります。

もう一つ、影響を受けたのは北欧の次のメーカーです。
https://www.facebook.com/Elodis-Subwoofer-1082057118493290/

フラッグシップのウーファーはなんと440kgで、価格も非常い高いが、なんとか参考にしたい。

もう一つは、ウーファーの共振周波数(FW305の場合は25hz)で、インピーダンスが高くなるが、この補償が重要であるという指摘が、現在オーディオマニアの間で叫ばれており、箱とは別にkの補償を行うつもりです。

http://www.dynavector.co.jp/lecture/index.html

既に、1/8スケールの、内部フレームなど作ってみましたので、写真を添付します。



このように、30mm角の内部フレームを作り、6面からこのフレームに板を張り付けるような構造で検討中です。