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2013年12月31日火曜日

2013年を振り返って

10月ごろから、本業が大変いそがしくなり、いろいろなことが中途半端になってしまいましたが、はやくも大晦日です。

2年前の今頃は、emisuke DACをくみ終えていたし、昨年は・・・どうだったかな?

1)オーディオについて
3 Wayをチャンデバ導入して、D級アンプで一応マルチチャンネルにしたが、どうもアンプのキレがもう一つに思えるのは電源のせいかと、作り始めていますが途中になっています。

もう一つ、昨年暮れから定在波が気になりだして、いろいろな種類の吸音パネルをトライ中。

結論を出す前に時間が無くなって今に至るが、MJ無線と実験の最新号を見ても24K以上のグラスウールが良さそうで、いずれトライしようと。

実はここ2か月程度は、中低音ホーンドライバーをなんとか入手しようとして、2回失敗しました。

ハイファイ堂に出品された、YL音響の7500G、ヤフオクに出品された同D75000をいずれも逃し、D1250はあまりに高すぎて、機会はあるがあきらめつつ・・・・。

今はいつか7500Gを入手することを前提に、まずホーンの設計を始めています。

高音・中音をBMS4592として、中低音をYL7500Gとし、3Dで60Hz以下をサブウーファーでと思っていますが、今の4.7畳にどう納めましょうか?

来年時間ができれば、まず図面をご披露します。

2)同窓会
この年になると、いろいろ機会が増えます。  中学高校は西宮の甲陽学院ですが、一昨年に続き関東学年同窓会の幹事をして、11月末に25名参加。  幹事を一応次の方に決めました。

会社の同窓会も、関西初参加出席で、関東側は幹事をやれていわれたが、あまりに忙しくお断りした。 12月最後の週は、東京大阪3往復ですから。

3)テニス
横浜市民は今年から、6x歳以上に参加ができ、勝つぞと意気込んだが、なんと1回戦敗退となってしまった。  レニックスでは、相変わらず週末に行くものの、回数が減って、週に半日で、3セット平均でしょうか。  家内と一緒にやっています。

早慶理工OB戦も今年は会社関係のおつきあいゴルフに重なって出られなかったのは残念。
その早大理工庭球部は我々の時代同様に、コートが相変わらずないにもかかわらず、関東理工科系リーグ戦で4年連続一部リーグ優勝という快挙を成し遂げてくれました。

来年また祝賀会に行きましょう、いやそのまえにクラブ同窓6名が、1年後輩のやっている、浅草のやぶしげという蕎麦屋で来年早々に新年会をすることになっています。

3)家族、親族
息子が結婚して、娘に二人目ができたのがなによりのことでした。  妹は入院なので早く治ってほしいと祈っています。

4)旅行
なかなか、今の会社に入って1年半は長期休暇あっても行けない事が多くて、今年は夏に上高地に行ったのと、秋に息子夫婦と金沢(野田山墓地)から能登島までドライブに行っただけですか。

本当は、家族で3年住んだバンコックだとか、どうしてもモネの絵巡りでパリの美術館を見て回りたいのですが、今は我慢。

5)絵画・演劇
絵画は東京大阪と往復しているのだから、今考えると今年いくつかの機会を逃しましたね。 残念、来年はもう少し行きましょう。

一方演劇は、甲陽同窓の田辺君が、出演をしばらくやめたのと同時に今年は縁がなかったです。 なにか機会をみつけてゆきたいですね。  それに生の音楽会をもう少し聞きに行きましょう。


 

2013年11月3日日曜日

2013東京インターナショナルオーディオショウ

11月2日(土)が初日で、義兄弟と3名で夕方、有楽町東京国際フォーラムへ行ってきました。

会場は国際会議場で、4Fから6Fのほぼ全会議場と7F一室を使っての大規模なものです。

見物人も多く非常に盛況でした。

私にとっては、これだけ多くの世界の一流製品を一度に聞いたこともなく、また耳の肥えている義兄弟と一緒に製品の評価をできたのは初めての機会でした。

そして、自分がホーンンシステムの自作に向かったことが間違いでなかったことは、全スピーカーの中で、エベレストとアバンギャルがよい音として残ったことから明らかです。

また、部屋により音が駄目になった(と私が推定する)ケースが1/4以上あり、定在波対策がとんでもなく大事なことを再確認しました。

また、音響パネルで拡散型が多用されていたが、あまり効果がない思われる場合が半分程度ではないでしょうか。

大変意義のある展示会でした。  

3日(日)、4日(月)も開催されるので、興味のある方はぜひゆかれてはいかがでしょうか。
以下は各会場の写真です。


1)Raidho Acoustics(デンマーク)
きれいな音でなっていました。

 

2)JBL(米国)のメイン会場



もっとも大きな会場使用うしていたが、エベレストが余裕を持ってジャズを鳴らしていました。  
私の好きな音の一つで、立ち上がりの早いキレのある音色です。


会場の裏では、エベレストの構造が分かるように中身を見せる、モデルを用意するというサービスぶりも。


3)TAD(日本)
TADのブランドで固めていたが、残念なのは会場で、音響パネルを所狭しと置かれているが、低音のこもり音がきになった。

 
 
4)??
記録しておらず、よく見るスピーカーですが、いい音でしたよ。

 

5)フォーカル
たぶん会場で一番高いスピーカーの一つでしょう。  交響曲をキメの細やかだが、堂々としたところはこれもよく出た音でならしていました。  会場の定在波は感じられたが。


6)Voxativ(ドイツ)
最近の無線と実験に出ていた、20cmバックロードホーン(2百万円)です。
写真中右側の白っぽいスピーカーの横にあるスピーカーです。  時間なく聞くことは出来ず。


7)マランツ(日本)
会場では説明をされる方が、たぶん会場で一番安いシステムと言っておられたが、当然ですが、よい音でなっていた。

 
 
 
 
8)オルトフォーン

世界トップブランドのカートリッジからスタートしたが、会場で聞いたアナログレコードのクラシック大音量は、まったく破たんがなくて解像度のある音でした。
 
 
 
9)YG-Acoustics
最近はやりの上下分割タイプ。 時間なくあまりジックリ聞けなかった。
 
 
10)Fstex(日本)
私のウーファーでもお世話になっている、今や日本のスピーカーユニットメーカートップぶらんどでしょうか。   いい音でしたよ。
 
 
 
11)Dynaudio
この方は設計者? 小型スピーカーの開発にいたる経緯を話しておられたようですが、なった音はとても小型スピーカーの音ではありません。
 
 
 
 
 
12)アバンギャル
やっぱりホーンスピーカーは私の性のあっていますね。
立ち上がりであり、キレです。
 
 
 
13)PIEGA
アルミダイキャストから出てくる音は繊細で瀟洒な音ですね。  私の好きな音です。
 
 
 
14)DEONON(日本)
7Fに一社だけ頑張っているのは、D&Mでマランツと兄弟会社のDENONです。
スピーカーは、ダリを使っており、昔聞いた時は高域に特徴なる音作りだったが、今日は気にならなかった。
 
 

2013年10月6日日曜日

今年のテニス

上半期、色々忙しくてあまりテニスができなかったし、横浜市民xx歳クラスも、風のせいもあって、1回戦敗退という不甲斐ない結果が今年の上半期でした。

かつ夏は暑く、多分テニスを中学3年で初めて、8月一回もやらないというのは数十年ぶりだったでしょうね~という事でした。

10月が下期の始まりとして、今日はテニスクラブ、レニックスで3勝ゼロ敗で始まった。

このクラブ、60歳以上全日本出場男女1名ずつとか、ジュニアで64以内が複数名いて、結構頑張っているのです。

今日の最後のダブルはIさんと一緒ですが、彼は、大学研究室の後輩、会社同じ、マンションも同じと、同時にクラブも一緒という奇遇(テニスクラブは誘ったが)ですが、頑張って勝つことが出来、これも来週からの頑張りの糧となるでしょうね。

 

トラ技エレキ工房No.2 スピーカーの作り方

一昨年、フォステクスの6.5cmスピーカーがSTEREO誌におまけでついていて、バックロードホーンを作ったのが、私のオーディオ自作再開のきっかけでした。

この本は、もっと部品からスピーカーを作ってしまおうとするときの教科書のような本です。

 
表紙の写真です。
 

 
コーン紙を切り抜いて作るところから掲載されているのがわかるでしょう。 実は、だいぶ前にディジタルスピーカーなるものが、開発中であること興味があって、自作できないかとは思っているのですが、この雑誌は、ジャンク品のスピーカーをどう改造すればよいかヒントをいただけそうです。
 
といっても作りかけのものがいっぱいあって、まず吸音パネルをものにするのが先決であるのは間違いありませんが。
 
本の写真勝手に回転してしまって、方向が変えられなくて・・・
 
 
 
 
 

2013年9月29日日曜日

リスニング特性の改善(15) 岩瀬式吸音パネル設計変更その2

前回、内径4mmのパイプ長を20mmから58mmに変更して、測定をすぐに報告しなかったのですが、測定そのものは1週間後にしており、結果は次のようになりました。

測定は、青色のグラフが、パネルから30cmの距離、赤色のグラフが3cmの距離です。

目標とした70hz近辺での吸音は、この周波数特性からは見られないところが悲しいところですが、300hzから800hz帯域で、吸音パネル近傍では周波数特性が滑らかになっているのでしょうか。

これは何を意味しているのかなー。

いつもこのブログにコメントを頂いている、今井さんからはパイプ径が細すぎるのではないかとのご指摘もいただき、内径8mmのパイプを発注し今週入荷したところです。

吸音周波数の計算が間違っているのか、あるいは今井さんご指摘のようにバスレフパイプの径を小さくしてゆくと効かなくなってのと同じ現象が出ているのか。

もう少ししつこく追ってみることにします。
かないまる式で、やると中音域で効果がありるはほぼ判っていますが、この方式は未知の大きな効果が期待できると信じてもう少しやってみようと。

同じ50×50×5cmの箱の中で、どう設計するか、結果を比較してみたいですね。




 

2013年9月14日土曜日

リスニング特性の改善(14) 岩瀬式吸音パネルの設計変更

前回のブログで、二つの方式のパネルの比較をしましたが、かないまる式が60hz代から影響が出ていてなぜだろうかと考えたが、これはパネルと反対側の壁との間に新たな定在波があらわれたのかもしれないと思いだした。

一方岩瀬式は、設計周波数である115hz近辺で、ディップが浅くなって、同時に周波数が少し高めに移行している。

周波数以降は良くわからないが、ディップが浅くなっているのは、この周波数だけ吸音しているからかもしれないとも思える。

では、設計周波数を変えてどうなるか、もう少し確かめてみようと思いなおした。

p孔ピッチ(cm) V空気室(cc) δ補正(cm)1.3r l'パイプ長(cm) r孔半径(cm) S孔面積(cm2) f共鳴周波数(hz)
5 125 0.26 1 0.2 0.125664 155
5 125 0.26 1.5 0.2 0.125664 131
5 125 0.26 2 0.2 0.125664 115
5 125 0.26 2.5 0.2 0.125664 104
5 125 0.26 3 0.2 0.125664 96
5 125 0.26 3.5 0.2 0.125664 90
5 125 0.26 4 0.2 0.125664 84
5 125 0.26 4.5 0.2 0.125664 80
5 125 0.26 5 0.2 0.125664 76
5 125 0.26 5.5 0.2 0.125664 72
5 125 0.26 6 0.2 0.125664 69

この表で、オリジナルの設計は、パイプ(6mm/4mm径)の長さを20mmとして、吸収周波数f=115hzを得ていたが、これをウーファーの周波数特性で低域にある大きなディップである70hzにぶつけてみる。

部屋の定在波を実測したところでも63hz、71hzに大きな定在波があることがわかっており、ディップは定在波の結果と思われるので、この解決が可能か確かめることにしました。

表から、f=70hzを得るにはパイプ長を58mm程度にすればよいことが判ります。



外径6mm、内径4mmの透明PVCパイプを58mm長に切断加工します。

手前のメジャーには58mmの所に白色PVCテープを巻いてあって、それにあわせて切断するとミス無く仕上がります。



岩瀬式吸音パネルをしばらくぶりに開けてみましたが、20mm長パイプは144本が1本も落ちることなく、正常に装着されていました。 6mmのハンドドリルで開けた穴に外径6mmのPVCパイプを捻じ込んだのですがちょうど良い感じで装着ができます。




手前に見える短いパイプが外した20mm長のパイプです。



58mm長のパイプにすべて付け替えたところです。  吸音パネルの深さ(内寸)が50mmなので、箱の中におおよそ40mm程度を残して表面に突き出すような配置とします。

もちろんうまく行けば、パイプピッチをもう少し長くして、パイプ長が中に十分に納まるようにするつもりですが、今は実験を続行します。

なおヘルムホルツ吸音箱の実験で、パイプが突き出していても、周波数はパイプ長に依存することが既に確認されているので、この方法をとっても問題はありません。

取り換えはそう大変ではないが、残暑の中でおおよそ2時間を要しました。

測定は別の日にしましょう。 だんだんに根気がなくなってきましたね。
 

2013年9月8日日曜日

リスニング特性の改善(13) 2種類の吸音パネルの再測定

前回の特性測定を、岩瀬先生の論文と比較してみると方法が異なることに気付いた。

何と何を比較するかが異なっており、岩瀬先生は論文中、16頁目の「音響管を利用した吸音実験」では、副題が「2マイクロフォン法吸音率計測法の実験系統図」となっていてる。


吸音パネルのごく近傍で測定したものと、一定の間隔をとって、吸音パネルの効果がない状況の場合の2例を比較している。

そこで、同様の測定を再度してみた。  ただし音響管の環境作りが大変なので、通常のオーディオ試聴環境で実施した。

ベリンガーのコンデンサーマイクをパネルから離隔2cmでの測定と、30cmでの測定を行い、これを二重に重ねてみた。

いずれも、グラフ中赤色はマイク位置がパネル表面から2cmで、パネルの効果を最大限に拾った測定結果で、青色は離隔30cmでパネルの効果が拾えていない位置と言えます。

1)岩瀬式パネルの測定結果は以下のとおりです。

岩瀬式パネルは、121の多孔に4mm径で20mm長のPVCパイプを取り付けて、設計では115hzに吸音目標を定めた吸音パネルのつもりですが、何故かその周辺の周波数で、赤色のグラフが青色のグラフを大幅に下回った部分が見当たらない。 
中音域は、期待していない一方で、赤青ともに大きな変化はなさそうです。
 

2)次にかないまる式パネルの測定結果は以下のとおりです。


 
かないまる式では、ご本人が定在波のたつような周波数での効果を言われていないと思っていたので、あまり期待していなかったが、50hzあたりに鋭いピークが現れたほかでは青色よりは、低周波から中音域(数khz)まで、全体に丸くなっているようで使用すると効果が出るのではないかと思えます。
 
岩瀬式パネルの設計が間違っているのかもしれないが、大学に質問をしても限界があるので、しばらくかないまる式を検討してみようかと思っています。
 
 

2013年8月17日土曜日

上高地、坂巻温泉、新穂高ロープウェイ(西穂登山口)

今週一泊二日で、再び上高地、坂巻温泉に泊り、新穂高ロープウェイで2,150mの展望台から、アルプスを見てきました。


いつもの坂巻温泉で、去年と同じ101号室。

上高地は、昨年は河童橋から明神池を往復したので、今年は大正池から降りて河童橋まで歩き、更に上流と思ったのですが時間も中途半端だったのでそこまでと。



 
大正池に映える白樺です。
 
 
 
 
 
 
 大正池から河童橋までは、梓川沿いより林道の中の場合も多く人が見えない瞬間は静寂の世界。


 
 
 
河童橋からの眺望は、涸沢と穂高三山が見える景色が有名ですが、今回最高のポイントは河童橋の左側を5分ほど上がった場所であると知りました。


 
翌日は、新保高ロープーウェイで、西穂登山口、標高2150mへ。
 


 
槍ヶ岳
 
 

 
 
ロープーウェイ帰路、駅を上空から撮りましたが、高低差など臨場感は写真に撮れていません、残念!
 

2013年7月28日日曜日

夭逝した印象派画家 ジョージ・シスラーと「グランドジャネット島の日曜日の午後」 美の巨人より

テレビ番組「美の巨人」は時々あまり知られていない事を教えてくれます。

昨夜の番組は、ジョージ・シスラーの描いた「グランドジャネット島の日曜日の午後」という点描画が、印象派展覧会に出展されるのにモネ、ルノアールが反発して、1886年の8回目に出品を拒絶し、その後開かれなくなったという逸話からはじまりました 。

習作を30点以上も書かれた結果、構図、人の配置など用意周到に準備され、極めて科学的に設計された結果の作品であったという事が判っているようです。

この絵が最初に世に出た時には、これは科学であって、芸術でないと言われたと。

絵は現在シカゴ美術館にあるようで(最近同美術館の絵が日本で展示されたのではなかったかな?)、すぐに見れるものではないが、美術書ではよく見ますね。

点描は輝きを作るが
①原色をパレット上で混ぜると暗くなるが、点描にするとそれを避けられる。
②点描によって、色のバイブレーション(震えて見える)。
③この絵は公園の中にいる、40人以上の人々や動物を描いているが、背景の木々の緑の中に、適当な赤色を意識的に補色として使用して全体の明るさを与えている。
というのがこの絵の特徴だという説明でした。

絵の静寂は作者はパルテノン神殿のフリーズの現代版を狙ったとか。

スーラはこの絵を描いて、僅か2年後に31歳という若さで亡くなっており、多くの絵が残っていないそうです。



 

2013年7月27日土曜日

STEREO 8月号付録 スキャンスピーク50mmスピーカーを2インチウッドホーンにマウント

どう使おうか考えていたところ、そういえば2インチって50mmだよな。

思い立ったらやってみようと。


ウッドホーンの配線をはずしてBM4592NDドライバーとスキャンスピークの50mmコーン型スピーカーを比較するつもりで写真をとりました。




次にスキャンスピークを取り付けたところです。

片チャンネルだけ装着して試聴してみましたが、こじんまりとしてこれはこれなりの音が出ます。

しかし、音のキレというかトランジェント、立ち上がりはやはりコンプレッションドライバーにはコーンスピーカーは勝てないなと改めて、BMSのドライバーを見直したしだいです。

参考に周波数特性を、30cmバックロードホーンとクロスオーバー250hzの2Wayでとりましたので次に示します。



両システムの価格差を考えると、善戦ですね。



 

2013年7月21日日曜日

リスニング特性の改善(12) 岩瀬式・かないまる式吸音パネルの周波数特性測定

1週間前に岩瀬式多孔吸音パネルを製作して、測定をしたが結果は少し?で、周波数が目標値より高いところで変化が少し見られ、再度検算と再測定を、今回はかないまる式も含めて実施した。

検算結果、また計算誤差があり今正しいと思われる計算値は下表のとおりです。 (計算実務を離れて、困ったものです)

表ー1 岩瀬式多孔吸音パネルに共鳴周波数
p孔ピッチ(cm) V空気室(cc) δ補正(cm)1.3r l'パイプ長(cm) r孔半径(cm) S孔面積(cm2) f共鳴周波数(hz)
5 125 0.26 1 0.2 0.125664 155
5 125 0.26 1.5 0.2 0.125664 131
5 125 0.26 2 0.2 0.125664 115
5 125 0.26 2.5 0.2 0.125664 104
5 125 0.26 3 0.2 0.125664 96
5 125 0.26 3.5 0.2 0.125664 90
5 125 0.26 4 0.2 0.125664 84
5 125 0.26 4.5 0.2 0.125664 80
5 125 0.26 5 0.2 0.125664 76
5 125 0.26 5.5 0.2 0.125664 72
5 125 0.26 6 0.2 0.125664 69
5 125 0.26 1 0.3 0.282744 232
5 125 0.26 1.5 0.3 0.282744 196
5 125 0.26 2 0.3 0.282744 173
5 125 0.26 2.5 0.3 0.282744 157
5 125 0.26 3 0.3 0.282744 144
5 125 0.26 3.5 0.3 0.282744 134
5 125 0.26 4 0.3 0.282744 126
5 125 0.26 4.5 0.3 0.282744 119
5 125 0.26 5 0.3 0.282744 114
5 125 0.26 5.5 0.3 0.282744 108
5 125 0.26 6 0.3 0.282744 104
5 125 0.26 6 0.3 0.282744 104
5 125 0.26 6 0.3 0.282744 104
5 125 0.26 6 0.3 0.282744 104
5 125 0.26 6 0.3 0.282744 104

なお、吸音パネルは60cm×60cm×5cmで、表面に12行12列で3cm毎に6mmの孔をあけて、内径4mm外径6mmのPVCパイプ(長さ2cm)を装着しています。

従って、表ー1の黄色表示の部分にあたり、共鳴周波数は115hzが計算値です。

さて、測定について説明する前に、先週一週間、岩瀬先生や、その他の方がどのように吸音率を測定されているか、もう一度文献を読み直してみました。

すると、スピーカーから出た音を自由空間に放出して、試聴位置で測定をしているのではなく、80cmから1mのパイプをスピーカーにほぼ直結し手測定されている例が多いことが分かったのです。

そこで、私の部屋にそれに近い状況を再現することにしました。

 
上の写真ー1に示すように、スピーカーの前に60cm×60cmの合板4枚をテープで仮止し吸音パネルの前に仮固定します。

これをスピーカーの前面において箱の中には、吸音パネル方向に測定マイクを設置します。

 
この写真ー2は、測定筒をスピーカーから約50cm離して設置した状態を示しています。
 
 
マイクはこの写真ー3のように、吸音パネルから約5cm離して設置。
 
 
 
吸音パネルと比較する為に、ただの板での測定も実施します。
 
 
 
こちらは、かないまる式吸音パネルです。  実際の使用状況に近づけようと、パネルの後ろに、壁に見立てて合板で後ろから押さえます。
 
以上の状況で測定した結果を以下に示します。
 
 
まずグラフー1は吸音パネルではなく、ただの板から反射してくる音の周波数特性です。 
 
箱の位置はスピーカーシステムのウーファー部分に向いており、スコーカー以上とは向きがあっていません。 
 
従ってfc300hz以上の帯域で、徐々にレベルが落ちています。
 
 
グラフー2は、グラフー1と極めて近似していますが、岩瀬式パネルを装着した時の測定結果です。  100hz少し上の周波数の形が、少しちがうのが比較すると判りますが、これが効果とは?
 
 
グラフー3はかないまる式吸音パネルを装着した測定結果です。
こちらも、100hzちょっと上が少し変化しています。
 
なおMy Speakerには、例えばグラフー1と2を重ねてみる「重ねてビュアー」という機能があります。  
 
重ねたグラフを再度保存できないので、ここではお見せできませんが、これを実施すると、グラフー2と3は周波数500hzz以上でグラフ-3のほうが落ち着いているようです。
 
すなわちグラスウールの特性で、中高音域で吸収が効果を上げているのが想定でもはっきり出ています。
 
一方多孔吸音パネルは、全体域での効果が、この実験ではハッキリしない状況です。
 
今回は、ピンクノイズ以外に、サイン波での測定、クロマチック測定、インパルス測定すべてを実施しましたが、大きな相違点はなさそうなのでピンクノイズ測定のみ示しました。
 
  う~む、どうしようか・・・
 
7月28日追記:今井 明さんからのアドバイスで重ねてビュアから画像をペイントで当ブログに貼り付けることができたので、以下に示します。
 
まずかないまる式吸音パネル有り無しです。
 
パネルありの方が、赤色表示となっています。
 

 
 
次に岩瀬式多孔吸音パネルです。  こちらも、パネルありが黒色、無が赤色表示となっています。
 
 

 
 
 悩みどころは、吸音パネル有り無しの効果です。
 
パネルの大きさが、岩瀬式は60cm×60cm、かないかる式は60cm×90cmですが、今回は測定環境と称して、ケースで囲んだので、60cm×60cmの範囲からの反射/九州の周波数特性をとれたと思っています。
 
岩瀬式の吸音は、共振周波数の設計を計算誤差があって高めに見積もっていましたが、どこかの周波数で大きくディップまたはピークができるとか期待していたのがそうではない。 
 
これなら高い吸音率が期待できないという事かな~、どこかが間違っているかもしれません。
 
 何かわかればと読者の方にもお聞きしたいです。